私のワインライフ第7回 学校法人食糧学院 広報部 廣嵜 明博 様 (前編)
私のワインライフ第7回・第8回は、学校法人食糧学院 広報部にご勤務されている廣嵜 明博さんへのインタビュー記事です。
廣嵜さんは食糧学院で管理栄養士の勉強をし、その後、当学院に勤務しながら、ワインアドバイザーの資格取得、食糧学院の姉妹校である豪州アデレードのカレッジにてワインの研修を受けたり、東京農大で発酵学を勉強し、日本フードアナリスト協会でワインの講座の講師を受け持つなどと、さまざまなシーンでご活躍中です。
廣嵜さんは、お仕事柄、ワインや料理に精通しており、メールインタビューや、その後日、東京・元麻布の一軒家フレンチレストラン「ル・レカミエ」でフランス料理とワインを楽しみながら、色々と興味深いエピソードなどをお伺いしました。 (写真 左から 藤原シェフ、廣嵜氏、藤原シェフの奥様)
今回のインタビュー・取材で使わせて頂いた「ル・レカミエ」のシェフの藤原さんは廣嵜さんの学校の先輩かつ旧友であり、廣嵜さんがワイン、特にフランスワインに関わりを持つようになったのは彼と元同僚であった彼の奥様の存在が欠かせないということでした。
第7回は、廣嵜さんに普段のワインライフについて、メールインタビューした記事をご紹介いたします。
(インタビュアー ㈱アースドリーミング 代表 清水 奈智子)
清水:普段、家で飲むワイン(銘柄や価格など)とおつまみ&料理について、お話して頂けますか。
廣嵜:¥1,500~¥5,000位のもので、あまり特定の銘柄にはこだわらずにオールドワールドからニューワールドまで幅広く飲んでいます。(その時にワイン講座やワイン会があればそれに使うワインを飲んだりも結構多いです。ビールで済ませる事も多いですが。)
特にワイン用にと言うわけではないですが、魚のカルパッチョ仕立てやサラダ風、主菜は洋風であったり和風であったり、その時の妻や時に私の買い物の内容で、炒め物であったり煮物であったり、それらにワインを合わせたりワインが先の時はその逆で献立が決まったりです。
冬は鍋ものもよく食べます。いろいろな野菜や茸を多くし、味付けや主材料でワインも合わせられます。週末に長男夫婦や息子たちが集まると、ワインもスパークリングから始まって白・赤ワインと結構飲みます。料理は野菜のマリネ風サラダ、前述の鮮魚のカルパッチョ風、スパゲティー(キノコと野菜のソースや和風も)、メインはたっぷりチーズを乗せて焼いたジャガイモグラタンやチーズフォンデュだったり、ラムチョップのソテー(岩塩と粗びき胡椒だけや、赤ワインソース、バルサミコソース)や低温で火を通したローストビーフなどが並びます(どちらも焼くのは私の係りです)。
パテやチーズも皆よく食べます、白カビタイプやウォッシュタイプが多いでしょうか。少し高級な赤ワインを家で飲むときは欠かせません。
清水:最近飲んだワインで、美味しかったものを教えてください。
廣嵜:いただいたものでしたが、ブルゴーニュのポマール プルミエクリュ Les plariēr 2001 Domaine Prieur-Brunet は、フランスから直接持ってきていただいたものではじめて飲むドメーヌですが、しっかりとした健全で濃く深いルビー色、ディスクにやや熟成し始めた明るい色も見えますが、まだまだ熟成が必要といった感じでしたが、飲んでみると濃縮感のある果実香が広がり、意外と丸いタンニンと酸味のバランスが素晴らしいものでした。久々に健全で濃いブルゴーニュを楽しめました。
もうひとつはシャトー ムートン ロスチャイルド1985年これも素晴らしいワインでした。自分でパリのマドレーヌ寺院の裏にあるニコラ(地下セラーをもったニコラの中ではしっかりとした店)に行って選んだものです。7~8年家のセラーで置きましたが、まだまだ熟成できそうなポテンシャルを感じましたが、シルキーなタンニンと柔らかい酸味のバランスと長い余韻がみごとで、やはり偉大なワインだとうなりました。2本とも家で昨年の10月、11月に家族で飲みました。
清水:どんなシチュエーションでワインを飲むことが多いですか。
廣嵜:家庭では日常や前述の家族パーティーで、記念日は家内や家族とレストランへ行って飲みます。
親しいワイン仲間とレストランへ行っても飲みます。卒業生やその知人ご家族の方達と、レストランでのワイン会もほぼ定例化して1~2か月に1回ほど開催したり、他に2~3同様の会を持ったりしています。
清水:よくワインを飲むお店(飲食店やワインバー)をその理由も合わせて教えてください。
そのお店のおすすめメニューやワインもありましたら、教えてください。
廣嵜:勤めが調理師や栄養士養成の専門学校ですので、今年の3月で丸35年も勤務していますと卒業生がレストランを開店したり、またシェフになったりしていますのでそれらの店によく行きます。お陰様で教え子なので、いろいろ我儘を聞いてくれるのがありがたいです。やはりとびきりのワインは家で飲むより、それに合ったプロの料理で楽しめれば最高ですね。
もちろんその店にも素晴らしいワインは用意されていますが、グランヴァンの場合シェフにも味見を前提に、持ち込ませてもらうケースが多いです。それでも一杯なり一本なり店のワインを頼むことはしています。
どこをお教えして良いのか困りますが、初台駅のオペラハウスとは反対側にあります「シラノ ド ベルジュラック」、奥様(卒業生)がサービスをされご主人がシェフで14席位の小さなレストランです。本格的なフレンチをリーズナブルな価格で、
さらに季節ごとにいろいろなものを楽しめるようにプレフィクスで提供している素敵なお店です。ワインも奥様が料理に合うワインを絞って選定していて、手頃な値段設定で提供していますので、安心して楽しめます。
シラノ ド ベルジュラック http://r.tabelog.com/tokyo/A1318/A131807/13001051/
シラノの反対側(オペラハウスさらに奥)で、イタリアンのワインレストラン「あるもにあ」armoniaもお勧めの店です。オーナーでシニアソムリエの樋口さんが卒業生で、池袋「文流」で店長として長年務めた後、初台でワインと食事がゆっくりと楽しめるこの店をオープンしました。彼の人柄が反映されて洗練された構えの中に、温かさが感じられるイタリアンレストランです。もちろんワインリストも充実していますし、料理も素晴らしいです。
Armonia (あるもにあ) http://r.gnavi.co.jp/g521100/
南青山の「レ・クリスタリーヌ」もオーナーシェフの田中氏の情熱をしっかり吸収し、さらにフランスで4年間の修行をさせてもらった、卒業生の小清水君がセカンドで頑張っています。この店で有名なのがガラスのお皿に盛りつけられた前菜やデセールが、光に浮びあがる演出です。これだけがお勧めではなく、店構えやカテラリー・グラスは高級フレンチなのですが、意外と手軽な価格でもちろん本格的な料理が楽しめるレストランです。
レ・クリスタリーヌ http://r.gnavi.co.jp/p241300/
もうひとつ、地下鉄銀座線末広町駅徒歩1分、ミクニビルのB1にある「ラ・ステラ」もお勧めです。
シェフの小貫君が卒業生で素晴らしいイタリアンを提供しています。マネージャーの下入佐氏のプライベートコレクション的なワインリストの充実度、スーパートスカンの1990年代・著名ネゴシアンのバローロ・バルバレスコ、イタリアワイン通垂涎のワインが時には原価かと思う値段で提供されたりします。料理はイタリア産食材は当たり前ですが、国産のこだわった食材をまさにイタリアンに仕上げて提供します。私が選定する各国ワインとシェフの料理を楽しむボディナーを2か月ごとに開催しています。
オーストラリアワインもカリフォルニアワインも実施しまして好評でした。次は2月になります。
ラ・ステラ http://r.gnavi.co.jp/g575600/
それぞれのレストランは卒業生つながりで紹介しただけでなく、有機栽培や選定農家のものなど食材にこだわりがあり、それでいて料理もワインもリーズナブルに抑えていて、四季折々何回でも行ってみたくなるところばかりです。
清水:憧れのワインや飲んでみたいワインがありましたら、教えて頂けますか。
廣嵜:ブルゴーニュのコート・ド・ニュイのグランクリュ、もちろんDRCのロマネ・コンテは筆頭ですが、その他の銘柄でも健全に管理熟成されたオールドヴィンテージのピノ・ノワールをじっくり味わいたいですね。他にはボルドーのシャトー・マルゴーやラフィットの1996年1995年1990年など、良年のまだ若さが残りながら熟成感が出始めたものなど味わいたいですね。
清水:今まで飲んだワインの中で、”思い出に残るワイン”ってありますか。
廣嵜:30年前に私が本格的にワインとのかかわりを持つきっかけとなったワインクラブの、入会後のホテルでのワインディナーで味わったロマネコンテが衝撃的でした。当時で会費3万円安月給の私としては勇気のいる金額でしたが妻と2人で参加しました。
その会は今では考えられない企画で、シャンパンに始まってムルソーだったかシャサーニュモンラッシュの後、仔羊の丸焼き(プレサレ風)と共にロマネサンヴィバン、エシェゾーが出されました。ロマネコンテがメインの会のお知らせでしたが、これだけのグランヴァンが出るとは思いもよりませんでした。最後のロマネコンテはさすがに1人1杯グラスに注がれたものがサービスされました。
ドメーヌはルロワでヴィンテージは若く、色は鮮紅色で味わいはまだ固く、今飲んだらもったいないという状態でしたが、他のワインを圧倒してこの一杯が最後まで香りを立ち昇らせていたのが思い出されます。
その印象でその数年後友人と一緒に購入したロマネコンテを飲みましたが、管理が悪く劣化していてがっくりきた思い出もあります。
第8回につづく
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