早春 アースドリーミング・ワイン会(第5回)のメニューとワインのマリアージュ
3月26日に東京・南青山にある「レ・クリスタリーヌ」http://r.gnavi.co.jp/p241300/で、ラストの第5回 早春 アースドリーミング・ワイン会、テーマ「世界三大珍味のフレンチとシャトーマルゴーの3ヴィンテージの飲み比べ」が行われました。
シャトー・マルゴーの3ヴィンテージは、1929年、1970年、2004年。
前半の約45分ですべてサーブされ、1929年産については、抜栓前に参加者にボトルごとじっくり見てもらい、抜栓後のコルクの状態まで、各人確認するに至りました。
シャトー・マルゴーの3ヴィンテージの垂直飲みの詳細については、FC2ブログ「私のワインライフ」http://shimizunachiko.blog116.fc2.com/をご確認ください。
このときとばかり、本気でテイスティングをしましたが、さすがにソムリエの方のようにはいきませんでした。
マルゴーの“時”を体感するという貴重な経験を通じて、参加者や講師の方々とその喜びや幸福(=口福)を分かち合えたことは、一生忘れられない思い出になりました。
ここでは、レ・クリスタリーヌの「世界三大珍味フェア」のフレンチのメニュー&ワイン(赤、白)をご紹介したいと思います。
フレンチでは、定番のアミューズ。ブランダード(フランス語で「かき混ぜる」という意味)とは、南仏(ラングドック地方やプロヴァンス地方)のタラの料理。
干しダラを柔らかく戻してからほぐし、オリーブ油とともにマヨネーズ状に練り上げたもの。
合わせるなら、南仏ランドックのヴァン・ド・ペイクラスのソーヴィニヨン・ブラン(白)の辛口
濃厚なフォアグラと生クリームベースのソースをからめたパスタとトリュフの香り。一見パスタはイタリア料理と思いがちですが、これはしっかりクラシカルなフレンチの味。
ひとくち口に入れた瞬間、まったりといつまでも舌に残る味わい、トリュフの触感、鼻腔をくすぐるほのかな香り。
この「フォアグラ×トリュフ」の食材の組み合わせは、本当に無敵かつ黄金のフレンチの味。どうして、こんなに相性がよいのか?
フランス国民がこのフォアグラとトリュフを敬愛する気持ちが分かります。
パスタをひとくちたべて、白ワインを飲んで、パンにバターをつけて食べて、サラダを食す。この美味しいサイクルの繰り返しのおかげで、五感をつかさどる器官が活発に動き出したことを感じました。
2品目のお料理はブルゴーニュの樽仕立てのシャルドネが飲みたいと思わせる味わいでした。
鶏肉とダイス状にきった彩りの美しいスープは、まず見た目、満足。さっきのパスタがけっこう重かったので、舌に胃にやさしいチキンスープで○。全部飲んでしまいました。
4品目:サーモンと野菜のバロティーヌ パセリのクリームソース、キャビア添え
「バロティーヌ」とは、肉や魚に詰めものをして筒状に丸め、煮たり、蒸し焼きにした料理
1枚のお皿に、パセリの緑を散らしたクリーム色のソースの中にサーモンピンクの筒状の鮭、アクセントとして、キャビアが乗っている。春らしい「絵」になるお料理でありながら、しっかりとしたクラシカルなクリームソースにパセリとキャビアの味わいがマッチ。サーモンのパロティーヌをソースに絡めて、口に入れると、香り、テクスチャー、味わいのバランスがよく、いい按配でした。
手が自然とワイングラスを求めて、白ワイン(07 ヴィション シャルドネ ヴァン・ド・ペイ、写真右)をひとくち飲みほすと、頬の肉がゆるむ感じです。
ソースがおいしいのでパンにつけても、白ワインが進みます。
この赤ワイン(07 ヴィション カベルネ・ソーヴィニヨン ヴァン・ド・ペイ、写真左)は、後述するメインの肉料理のソースをパンにつけたものを食べた後に飲むのが合います。
この2種類のワインはフレンドリーな印象です。
サーモン料理のあとの笹のシャーベットは、和のテイストの香り、味わいがある日本人好みのグラニエ(お口直しのシャーベット)。
笹の青いすっきりした香りがリフレッシュ感と安堵感を与えます。
6品目:牛舌とフォアグラ、トリュフのパイケース詰め、マデラ酒のソース
メインは2種類から選択。ダイス状に切った牛舌やフォアグラとトリュフ、食べるのが勿体ないほどかわいいパイケース、マデラ酒のソースの色合いは、それぞれが、音符のようにお皿の中で踊って、メロディーを奏でる喜楽さがあります。
ソースにからめて、牛舌、フォアグラ、トリュフを交互に口に入れると、それぞれ違う旋律をもちながら、それらが心地よいハーモニーになって、「Spring(春&躍動)」を体感できるメニューでした。
このメニューと、’07ヴィション・カベルネ・ソーヴィニヨン(VPD)、シャトー・マルゴーの3ヴィンテージを
全部合わせてみましたが、私的には、「シャトー・マルゴー」の70年に軍配を上げました。
もうひとつのメニュー、牛肉とフォアグラのガレットのトリュフソースであれば、04年のマルゴーだったかもしれないと感じました。
「美味しい」に、音楽のような要素(リズム、メロディー、トーンなど)を見た思いがしました。
そういう意味では、メインの肉料理で、「春」の喜びを一皿の中で表現したシェフに拍手を送りたいと気持ちです。
ガラスの器の下からライトアップされた、イチゴのシャンパンスープ赤とアイスクリームの白のコントラストは、きれい。
イチゴの甘酸っぱい液体と練乳のような濃いアイスクリームは、安心できるデセールでした。
クッキーとマドレーヌをつまみながら、コーヒーを飲み、安堵感が自分の中で広がるのを感じました。
この2/26日~3/26日に毎週木曜日に開催した「早春 アースドリーミング・ワイン会」通じて一番の収穫は、ワイン消費者が”何を求めているか”、そのニーズやウォンツを直接肌で感じたことでした。
多くの方が、ワインを通じて、コミュニケーション、さらに交流してつながって、輪を広げていく、また、ワインが持つ”時”や特性を通じて、感動、サプライズの体験を期待しており、それらを伝えて共有したい、そういうものを求めているのだと。
参加者の方々の色んなご意見・感想の中で、印象的なものは、ブログに書き記しましたが、一番、印象に残っているのは、「おいしいものをたべるとやさしい気持ちになる」というセリフでした。
おいしいがやさしいにつながる・・・・非常に新鮮な言葉でした。
この世界の料理とワインのマリアージュ情報サイト「私のワインライフ」のサイト趣旨もそうですが、天(気候)、地(テロワール)、人(生産者、流通者、消費者)、時の4要素が織り成すワインの特性&多様性を伝え、「ワイン」のもつコミュニケーション性(背景、ストーリー、料理とのマリアージュ等)を追求していきたいと存じます。
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