料理とワインのマリアージュの基本
組み合わせの留意点
【1】料理の味わいの濃度に合わせる
軽い料理には爽やかで軽快なワインを合わせ、
味わいが強く余韻の長い料理には重厚なワインを合わせる。
【2】地方料理にはその地方のワインを
地方色豊かな料理とその土地で生まれたワインの組み合わせは理屈抜きに楽しいものとなる。
“地酒に郷土料理”というのはマリアージュの基本である。
【3】調理方法によってワインを選ぶ(料理とワインの品格を考慮)
シンプルな調理方法の料理にはシンプルなワインを、複雑な調理方法の料理には複雑なワインを。
【4】5W1Hを考慮した料理とワインのマリアージュを
(1)時間(When)
| 季節 |
夏は爽快感のあるものを、冬は温かみのあるものを、春はフルーティ、秋は落ち着いた香りのあるものが喜ばれる |
| 昼夜 |
昼は淡白なものを、夜には濃厚な味わいを好む傾向がある。 |
(2)場所(Where)
| レストラン |
レストランの雰囲気にあったものを |
| 家庭 |
家庭料理を楽しめる気軽なワインを |
| 屋外 |
開放的な雰囲気を楽しめるものを |
(3)対象(Who)
| 性別 |
男女によって味わいの嗜好が異なる。女性の方がフルーティなものを好む等 |
| 年齢 |
体力や味覚経験が異なる。 |
| 職業 |
肉体や精神の状態が異なる。 |
| 性格 |
異なったアプローチが必要となる。 |
(4)目的(Why)
| お祝い |
華やかさを演出することにより喜ばれる。 |
| ビジネス |
華やかさを演出することにより喜ばれる。 |
| 美食 |
最も注意を払って味覚を満足させる。 |
| デート |
女性を喜ばせる気配りが必要となる。 |
(5)もの(What)
| お祝い |
ワインの産地、生産者、収穫年、熟成度を考え、料理に最適なものを選び出す。予算への配慮が必要である。 |
(6)サービス(How)
| 温度 |
ワインの温度を変えることにより、料理と相性が変化する。 |
| 空気接触 |
抜栓後の空気接触により風味が変化する。 |
| グラス |
グラスの形状、大きさにより相性が変化する。 |
| 順序 |
会話やさまざまな要素が味覚を変化させる。 |
料理の種類による相性の良いワイン
●前菜
フルーティーで新鮮なもの、発泡性のあるものが適している。
例)キャビア、いくらの塩辛いものはシャンパーニュなどのスパークリングワインを
例)酸味のきいたものや魚介類はシャブリ、サラダはソーヴィニヨン・ブラン、肉のパテは軽いロゼを
●魚料理
品質や熟成度を考慮して、前菜よりも味わいの強い白ワインを合わせる。料理によっては、ロゼや赤を。
- ・魚のソテーケッパーソースには、リースリング
- ・魚の香草焼きには、ソーヴィニヨン・ブラン主体のワイン
- ・白身魚のトマトソースには、まろやかな酸味の白やロゼ
- ・シーフードのクリームソース煮やグラタンには、まろやかでなめらかな白(ピノグリ、シャルドネなど)
- ・魚のマヨネーズソースには、酸味が穏やかでコクのある白
- ・魚の中華風あんかけには、フルーティでスパイシーなロゼやゲヴェルツトラミネールを
- ・魚の照り焼きやうなぎには、グルナッシュ主体のフルーティな赤ワイン
●肉料理
料理法や素材に合わせて複雑な味わいをもつ赤ワインを合わせる。
- ・ビーフシチューには、複雑性がありスパイス香を含むカベルネ・ソーヴィニヨン
- ・牛肉のステーキ、マデイラソースには、熟成香を伴う赤ワイン
- ・牛肉のステーキ、トリュフソースには、タンニンの柔和で土の香りがするメルロー主体のワイン
- ・獣肉やレバーの料理には、コクのあるスパイシーな赤のシラーを
- ・仔牛、豚肉、鶏のトマトソースには、力強く果実味のあるシャトーヌフ・デュ・パプやロゼを
- ・鶏肉や豚肉のローストにはピノグリ、ロゼ、軽めの赤(ブルゴーニュ・ルージュやサンジョベーゼ)
- ・鴨、フォアグラ料理は、重厚なピノグリ(白)、濃厚でタンニンの多いマルベックなどを
- ・仔羊や仔牛のマスタードソースや香草ソースには、酸味のしっかりした軽い赤(シノンなど)
●チーズ
- ・同じ産地のものを選ぶ
- ・デリケートなブーケをもつワインには過熱チーズや匂いの強いチーズは避ける
- ・塩味の強いワインには酸味のあるワインを
- ・脂肪分の高いチーズにはタンニンのあるワインを(チーズのタイプ別に合うワイン)
- ・プレーンタイプ・・・辛口でフルーティな白、香辛料のついているものはプロバンスのロゼを
- ・白カビタイプ・・・若い熟成度、脂肪分の高いものは軽い赤、辛口で軽い白、中程度の熟成度のものはフルーティな赤、完熟のものはコクのある赤
- ・青カビタイプ・・・コクのある赤、甘口の白、脂肪分の高いものにはポートワインを
- ・ウォッシュタイプ・・・コクのある赤、白
- ・シェルブールタイプ・・・同じ産地の辛口でフルーティな白、赤
- ・セミハードタイプ・・・辛口でフルーティな赤、白
- ・ハードタイプ・・・辛口の白、コクのある赤
●デザート
- ・基本的には、甘口~極甘口のワインを選ぶ。
- ・フルーツを使ったデザートは、酸味のあるデザートワインや甘口のスパークリングワインを
- ・焼き菓子には、低アルコールの微発砲甘口ワインが好相性。
- ・チョコレートには、カカオやナッツのブーケのある赤ワイン(甘口)、バニュルス、シャンパーニュなど
- ・和菓子やアジアンスイーツには、同じテイストをもつ酒精強化ワインや貴腐ワインを
参考文献: 2008年日本ソムリエ協会 教本、雪印チーズクラブHP他